IT導入支援
経営コンサルティングの現場では、生産性向上の手段としてITの導入によって課題が解決されるケースが非常に多く見られます。裏を返せば、ITをいかに活用するかが、生産性向上の鍵を握っているとも言えます。
私自身もこれまで多くの中小企業の支援に携わってきましたが、「知らない」という理由だけで、極めて非効率的な業務を行っている例にしばしば出会いました。
例えば、ある企業ではExcelで1日中コピペ作業を行っていましたが、Excel関数を活用することで、数分で終わる作業だったというケースもありました。
また別の企業では、取引先からのFAX注文を販売管理システムに手入力し、印刷した注文書を現場に持って行くという作業を1日に何度も繰り返していた例もあります。
このような人手不足の時代においては、機械で代替できる作業は機械に任せ、人はより付加価値の高い業務に集中すべきです。生産性を高め、従業員にその成果を還元する(=労働分配率を高める)ことができなければ、人材の離職にもつながりかねません。
そのため私たちは、現状の業務プロセスを分析し、IT化(システム化)による効率化を提案しています。
以下はITの導入を前提としたITコンサルティングとなります。

まず、IT化を進めるうえで重要なのは、それが自社の事業戦略と整合性を持っていることです。
IT(Information Technology)と似た用語に「DX(Digital Transformation)」があります。一般的にDXは、「デジタル技術(=IT)を活用して企業のビジネスモデルを変革し、競争力を高める取り組み」と定義されています。つまり、DXはITを活用して実現されるものであり、ITの上位概念と捉えることができます。
企業における「ビジネスモデルの変革」は、基本的に事業戦略から導き出されるものであり(これは経営コンサルティングの領域です)、ここではその事業戦略に基づいた情報化の取り組みを“IT化”として位置づけています。
次に重要なのが、現状の業務プロセスの分析です。どのプロセスに多くの工数(時間)がかかっているかを可視化し、改善効果の大きい作業から優先的にIT化を検討することが望まれます。そのうえで、現行のIT技術とコスト感を踏まえ、費用対効果の高い領域へ的確に投資を行うことが求められます。その際には、新たな業務プロセスの姿(To-Be)を明確にし、投資の妥当性と効果を十分に評価したうえで実行していくことが重要です。