企業においてデータ活用の重要性が日増しに大きくなってきている。
このシリーズでは経営動向や技術動向を簡単にまとめ、なぜ企業にとってデータ活用が必要なのかを紐解いていこうと思う。
1.経営環境
中小企業に目を向けてみると、やはり人手不足で苦しんでいる企業が多い。
帝国データの調査データでは、2025年の人手不足倒産は過去最多の427件となっている。

この記事を見ると全体(427件)の77.0%に該当する329件が「従業員10人未満」の小規模企業で、特に労働集約的な業種が多いとのことである。
なぜ人手不足がここまで深刻化してきたかを自分なりに考えてみると、以下の3点があると思う
1.人が必要なサービス業が増えてきている
かなりマクロ的な数字であるが、国民経済計算(GDP統計)を見てみると第三次産業が増加していることが分かると思います。インバウンドの状況や消費が「もの消費」から「こと消費」へ変わってきていることから理解できるでしょう。
2.ワークライフバランスの浸透
我々の年代の人が良く言う「昔は、残業が当たり前の時代だったよ」と武勇伝のように語るアレである。
以下のグラフを見てみると、1990年から1人当たりの労働時間が減ってきていることが分かる。
「働いて、働いて、働いて、働いて、働いて参ります」という人が減ってきているのですね 笑

3.業務負担が前より増加してきている
これは「同じ仕事をしているはずなのに、以前よりもやることが増えている」という状況であり、主に以下のような要因が考えられる。
– 規制・コンプライアンスの増加
インボイス制度、電子帳簿保存法、個人情報保護、労務管理の強化など、新たな制度や法律が次々と導入され、企業の業務負担は確実に増加している。
– 顧客対応の高度化
店舗だけでなく、ECやSNSなど複数のチャネルで購入・問い合わせを行う顧客が増えており、企業側はそれらすべてに対応しなければならなくなっている。
– データ入力・管理項目の増加
経営の高度化に伴い、意思決定のために管理すべきデータ項目が増え、現場の入力・管理業務も増加している。
個人的に特に気になっているのは、1つ目の「規制・コンプライアンスの増加」である。
何か問題が発生すると、それを防ぐために新たな法律や制度が整備される。しかし、その結果として企業や社会全体の業務負担は増え、私たちの自由度も徐々に制約されていく。
さらに重要なのは、法律や制度は一度整備されると、それを維持・運用するためのコストが継続的に発生するという点である。言い換えれば、新しい制度を増やすたびに、後の世代に仕事を残しているとも言える。
もちろん社会の安全性や公正性を守るために規制は必要である。しかし、労働生産性の観点から考えると、規制を増やすだけでなく、不要になった規制を緩和・整理する取り組みも同時に進めてほしいと感じる。
なにはともあれ、人手不足が深刻化しているのである


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